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ブログ名“とりクロ”に込めた想いをまとめた“とりクロ”ってなあに?
こちらも一緒に読んで頂けたら嬉しいです♬
現在日本ではでさまざまな災害が発生しており、被災した方も年々増えてきています。
しかし幸いなことに、未だにどの災害も経験しておらず災害がおきたときの自分を想像できない、という方もいるかと思います。
私もそんな考えのうちの1人でしたが、2016年4月に発生した熊本地震を機に、大きく人生観が変わりました。
今回はまず、私が防災を始めたきっかけと熊本地震の経験、そして学んだ事についてまとめました。どうぞ最後まで読んでみてください!
- 過去に災害を経験したことがない方
- 実際に災害がおきたら、人はどんな行動をおこすのか知りたい方(個人差があります。あくまで体験談です)
- 防災に取り組むきっかけを作りたい方
防災に取り組み始めたきっかけ

私が防災に取り組みだしたきっかけは、
2015年9月10日、茨城県にある鬼怒川左堤防の決壊をTVで観た時に起こりました。
あの恐ろしい光景が同じ日本でリアルタイムで起こっているとは信じられず、「みんな助かりますように・・・!」と、画面越しに願うことしかできませんでした。
同時に、当時住んでいた家の近くにも海や川があったため他人事とは思えず、食い入るようにTVを観ながらこう思いました。
「今同じ状況になったら、私は絶対助からない」と。

当時は防災のことは全く頭になく、ひとり暮らしを満喫する日々。
もしこの瞬間に地震水害、津波などの災害にあってしまったら・・・?
何も準備をしていない自分は、確実にパニックになって何をするか分かりません。
今まで当たり前のように過ごしていた毎日が一瞬でなくなるかもしれない。怖くて仕方ないのに何も準備していない自分。
明らかに矛盾していますよね。
「備えられるのは“今”なんだ!」
ここではじめて、防災への意欲が沸き上がりました。
初めて取り組んだ防災「防災リュック」

独自のリュック選びの基準
これを機に、私は手探り状態で防災対策を始めました。
まず手をつけたのは防災リュック。
家にあるリュックは小ぶりの物だったので、早速大きめのリュックを買いに行きました。
当時の選択基準
①とにかく大きい(←特に重視)
②デザイン性がありオシャレ
③ペットボトルを入れるサイドポケットがある
④値段
この時は防災+遊びにも使えるデザインを重視していたので、夏フェスで使えるようなカラフルなリュックを選びました。
機能性はあまり重視してなかったです。
そのリュックに、ネットで調べた物品+自分が必要と思うものを詰め込みまくりました。その結果・・・。
「え、これ持てるかな?」
と疑うくらいパンパンに膨らんだリュックの完成。
当時のリュックの中身はというとー・・・
荷物の大部分を飲食関連で占めていました。

もちろん衛生用品や文房具、手回し充電ライトなどもありましたが、当時の私は、それだけ食事が不安だったんだと思います。
実際に背負ってみると、速攻で腰を痛めそうな重量。バックルがなく、重いで背中とリュックの間に隙間ができてさらに重く感じました。
そのリュックの中身を調整することなく、火事場の馬鹿力でなんとかなるだろうという、謎のプラス思考でそのままに。
そして、防災リュックを準備して満足した私は、リュックをクローゼットの中にしまいます。
クローゼットにリュックを閉まったまま時は流れ、私は「あの日」を迎える事になりました。
初めての被災「熊本地震」を振り返る
突然襲った恐怖。まさかの行動と油断

それは仕事から帰り、のんびりとTVを観ていた時に起こりました。
2016年 4月14日 午後9時26分 熊本地震(前震)
あまりにも激しい揺れに身動きがとれず、壁に体を寄せてひたすら揺れが収まるのを待ちました。
実際は数十秒程度の揺れだったのかもしれませんが、揺れが収まるまでの時間がとてつもなく長く感じました。
そして揺れが収まった後に私がとった行動はー・・・。
クローゼットの中にある防災リュック・・・ではなく、キッチンの2ℓのペットボトル水1本と携帯だけを持って、家から飛び出したのです。

近所に住んでいた友人も外にいたのですが、落ち着いた後に「なんで水だけ!?」とツッコまれたのを覚えています。
熊本“前震”で得た2つの反省・学び
①人はいざという時にとんでもない行動をする

人というものは、事前に何も準備していないと何をするか予測できません。
ある程度の避難パターンを自分で決め、体に覚えさせる事が大事です。
②防災リュックはすぐ手に取れる場所に置く

クローゼットが避難口のすぐ傍にあるなら話は別ですが、命の危険にさらされている時にクローゼットまでリュックを取りに行く余裕はありません。
そのため玄関口など目立つ場所に置いておくのが正解!
幸い家に影響はなかったため、避難から戻った後防災リュックを玄関口に置き、まずは地震がおきたらリュックを持って逃げる、という簡単なルールだけを決めました。
熊本本震の中、初めて感じた「死の恐怖」。

この日の仕事は地震の影響で遅くなり、0時頃に帰宅。
余震はあったものの今のうちにできる事をしようとお風呂を済ませ、ごはんの準備をしていた時ー。
4月16日 午前1時25分。熊本地震(本震)

当時はあんな大きなが余震がくるとは想像もしていなかったので、完全に油断していました。
ご存知の通り、この時の大きな揺れこそが本震で、熊本地震では観測史上初、震度7を同じ地域(益城町)で2度おこしているのです。
当時、私のいた地域は震度5強。
前震とは比べ物にならない位の激しい揺れに身動きがとれず、床に這いつくばる事しかできませんでした。
部屋は停電したため暗闇。
インテリアや皿が次々と割れる音、家具が倒れる音にけたたましく鳴り響く防災アラート。
体にいろんな物が当たる度によぎる想い。
「あ、私ここで死ぬんだ。」

ひとり、暗闇の中で初めて「死」を覚悟した瞬間でした。
恐怖の中でも脱出できた「2つ」の道具

幸い私の体に当たった物は比較的軽い物だったので、怪我をすることはありませんでした。
更にラッキーだったのは、たまたま手には携帯を握りしめ、スリッパを履いていた事。
揺れが収まってから携帯のライトを頼りに、自分で決めたルール通りに防災リュックを背負って家から飛び出す事ができました。
小物などのインテリアが好きで、部屋のあちこちに飾っていましたが見事に落ちて割れていました。
足元で「パリッ」という音がしたので、もしこの時素足だったら間違いなくケガしていました。

携帯のライトを使い玄関口まで移動、防災リュックを背負って無事避難することが出来ました。
熊本“本震”で得た2つの反省・学び
①お気に入りのインテリアやお皿が“凶器”となる

普段何気なく使うお皿やおしゃれな小物が、震災時には凶器となります。
上から落ちてきり、横から飛んできたり、破片が散ったり・・・。
危険だと感じるものは滑り止めを活用したり、物自体を置かない工夫が必要です。もちろん、包丁やはさみなどの鋭利なものの保管にも要注意です!
②スリッパや靴などで足元の安心を確保する

床にもしお皿などの破片が落ちていたらケガをしてしまいますよね。
普通であればすぐに病院に行って治療するところですが、震災の中で通常どおりの診察を受ける事は難しいです。
もしスリッパがあれば必ず履いて移動してください!
また、スリッパを普段から使う方もいれば、部屋によってはスリッパを使わない場合もありますよね。(畳部屋など)
そんな時は、寝室などに非常用としてスリッパを準備したり普段履かない靴を袋に入れておくといいですよ。
使って実感!防災リュックの4つの反省・学び

暗闇の中から逃げ出したのはいいものの、満を持して登場した防災リュック。最初こそ「ちゃんと準備していてよかった!」と強い安心感を与えてくれました。
しかし、蓋を開けてみたらほとんど役に立たなかったのです。
①リュックが重い(※重さに慣れていなかった)

いくら準備していても、リュックが重すぎて足手まといになるのでは逆効果です。
防災リュックの中身はどうしても増えてしまいがちですが、中身を厳選したりリュックの機能性を重視したり、日頃からリュックを背負ってみて重さに慣れておくなどの工夫をしましょう!
②手回し充電ライトの扱いに慣れていなかった

避難先も停電しており、非常電灯や懐中電灯でしのいでいました。
ここで活躍すると思って取り出したのが手回し充電ライト。
電池も入れていましたが、少しでも電池の消耗を減らすために手回しバーを回したんです。すると、手回しバーを数回まわしたところで「パキッ」・・・!
・・・割れてしまいました。
せっかく準備していた手回し充電ライト。防災グッズとしては定番ですが扱い方に慣れていないと私のようになるので要注意です。
③食料が賞味期限切れ

ここぞとばかりに沢山準備していた食料たち。
満を持して避難先で開けてみると、いくつか「賞味期限切れ」になっていて、かなりショックを受けたのを覚えています。
月に1度など時期を決めて見直しをして、その都度入れ替えるようにしましょう!
④リュックの入れ方を工夫していなかった

私は防災リュックを準備した事だけで満足してしまい、約半年間は見直す事もありませんでした。
そしていざリュックを開けた時、「何をどこに入れたか」という事をすっかり忘れており、パンパンに膨らんだリュックの中から必要な物を取り出す事が困難でした。
定期的に見直しをして、入れた場所を把握していればそんな苦労はいらなかったな・・・と反省した瞬間でした。
リュックの中身一覧と、入れた場所をメモしておくとより分かりやすいです!
まとめ

今回の熊本地震を通して私が学んだ事をまとめると、次の8点です。
地震発生時の行動
- 人はいざという時にとんでもない行動をとる
- お皿やインテリアは時に凶器となるため保管方法を工夫する
- スリッパや靴で足元の安全を確保する
防災リュック関連
- 防災リュックはすぐ手にとれる場所に置くこと
- 防災リュックの重さ調整、または重さに慣れておく
- 防災グッズの取り扱いに慣れておくこと
- 食料の賞味期限はきちんと確認し、入れ替えること
- 荷物を把握しやすい工夫をすること
実際に経験しないと分からない事が沢山ある・・・それは事実です。でも万が一、自らが震災にあってしまった時にこういった経験談や学びを知っているだけでも大きな違いがあります。
「その時」に備えて、この記事を読んでいる方もぜひ、防災に取り組んでみてください!
そして、「我が家ではこんな対策をしているよ!」などのご意見・情報などありましたら情報交換させていただきたいです!
毎日の生活に安心を。とりこし苦労でいいのです!
最後までお読みいただきありがとうございました!ふゆみでした♬